大阪カオスな夜

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天文イベントで起こりがちな深夜の日付の勘違い@深夜0時以降のイベントには注意!

深夜0時に日付は変わっている

ここ数年、流星群などの天文イベント情報がテレビやSNSでもよくアナウンスされるようになってきました。

イベント当日には情報がバンバン流れてくるので、その時に気が付く人もいるのですが、以前から前もってスケジュールを立てておく場合には深夜0時以降のイベントスケジュールをうっかり勘違いしてしまう人が多いのです。

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『〇日の夜』という認識が落とし穴になる

その勘違いが最も生じやすい例は

皆既月食 3月5日 1時~4時まで (←イベントは流星群でもなんでもいいのですが)

と、深夜0時をまたいで(日付けが変わって)天文イベントがあるケース。

逆に勘違いが起きないのは 3月5日 夜8時~11時 のような0時をまたがない時刻の場合。

ちなみに『夜半』とか『未明』という表現もあるのですが、この表現を使って伝えても間違える人は間違えてしまうんですよね。

言葉でダラダラと説明しても頭がこんがらがってしまうので、分かりやすい図を用意しました。

タイムライン表示のカレンダーではないですが、時間の流れも左から右(⇒)に流れていると意識して見てください。

青で囲んでいる部分は夜を表しています。夜と夜の間はお昼間と見てください。

この図で5日の深夜1時はどこになっているかを見てください。

オレンジの矢印で指している『AMの夜(青の斜線)』の部分ですね。ではその右隣の青の斜線の部分はというと同じ5日のPMの夜なんですね。

こういうふうに見ると一目瞭然になると思うのですが、0時の日付変更を適用すると『AMの夜』と『PMの夜』のようにお昼間を挟んで同じ1日の夜が2つに分割されることになるのです。

これがイベントスケジュールを勘違いしてしまう原因になるのです。

その『〇日の夜』はどっち側の夜?

一般的に『〇日の夜』というのは日中を過ごしてから太陽が落ち、そこから次の日の朝までのことだと意識しています。図でいうと緑の斜線で記している部分です。こっちのほうが連続した一晩なので『〇日の夜』というとこの緑の斜線の夜のことを普通に意識します。

でも正確には1日の始まりは深夜(午前)0時です。ということはさっきも見たように正確な1日の夜はAMの夜とPMの夜というふうにお昼間を挟んで2つに分割されます。

日常生活ではあまりこういう意識を持っていないので『〇日の夜』といえば、多くの人が無意識に図の緑の斜線で記した夜を意識しているのです。

その結果、『5日の夜1時』というと図でいう『6日のAMの夜』を無意識に思い浮かべてしまいます。

同じ1日の夜が2つに分割されているなんて奇妙なので普通はそんなことを意識していないですが、深夜0時に日付が変わるルールを適用するとそうなってしまうのです。

これが『5日の夜1時』を『6日の夜1時』に勘違いしてしまう原因です。

メディア表記の変化

メディアが天文イベントを取り扱う場合、ここ数年の間で、3月5日の夜1時ということであれば 『4日の夜~5日早朝にかけての夜』というふうに注釈表記をつけることがかなり増えてきました。

これはWebの天気予報サイトが天文情報を扱う際にこういう表記を始めたことがきっかけになったと記憶しています。自分も人に伝える時にはずっと昔からそうしていましたが、同じ勘違いをする人が多かったという経験則からなんです。

直前になって『今夜の』と言えば1時であろうと3時であろうとだれも間違わないのですが、数日前の事前に伝える際には「5日の1時というのは4日の夜から5日にかけての夜だよ。間違えないでね!」と伝えていても10人いれは半分以上の人は確実に間違えます。それくらい頭の中には普段の生活上での刷り込みの意識がこびりついているのです。

なので、慣れていない人が参加する場合は4日のお昼ごろまでに「今夜ですよ」と改めてメールを送るんですが、たいていの人は「えっ!明日だと思ってた!」ということが必ずあるんです。(←『明日』で間違ってないのですが、本人の頭の中では6日のAM1時だと勘違いしています(笑 文字で表現するとややこしいですね)

深夜番組の『月曜深夜1時』とは

これと同じ理屈のギャップはテレビの録画予約をする時や深夜番組を視聴するときに経験した人がいると思います。0時を過ぎている深夜番組を予約しようとしてテレビやレコーダーの番組表を見ながら「あれっ月曜だったはずだけど無い…」っていうやつです。その番組は実際には火曜なので機器の番組表では月曜ではなくしっかり火曜の番組表に載っています。

しかし、深夜の番組宣伝のほとんどは一般的な人のタイムシフトでアナウンスされています。
『月曜深夜1時』と言われている番組は実際には火曜の深夜1時なわけですが、これを正確なタイムシフトで「火曜深夜1時」と言ってしまうと、上の例で説明したのと同じ理屈の勘違いが起こるのです。

「えっ!そういう厳密な表現だったの…見逃したやん!」となってしまいます。そういう人が続出するのでやむなく一般的な表現をしているのだと思います。「月曜深夜25時」という表現をしている場合もありますが、これはなかなか工夫された表現だと思います。

じゃあ、天文イベントもそれ(25時とか)に習って同じように表記したら?という意見もあると思いますが、さすがに今まで天文イベントでこの表記をしているケースを目撃したことはないです。

それをやってしまうと、例えば冬だと夜が長いので、早朝の5時だと29時とかちょっと訳がわからなくなってくるせいではないかと想像します。

テレビ番組でいえばNHKの番組宣伝は地上波、BSともに正確なタイムシフトで表記・アナウンスされていますから深夜放映の番組には意識の切り替えをしていないと見逃してしまいます。

《まとめ》

いろいろ書きましたがまとめると

  • 天文イベントは0時に日付が変わるルールでのアナウンスである。
  • 0時に日付が変わるということは一日の夜は2度ある(2つに分割されている)。0時~朝(AMの夜)までと太陽が沈んでから次の0時(PMの夜)までの2回。
  • 0時から朝までのイベントの時は、当然ながら当日の朝起きた時点でそのイベントは終っているので見過ごさないように注意が必要。例えば「3月5日の1時」というイベントだと普段の感覚で5日の朝を迎えた時点でイベントは既に過去の出来事になっている。

《おまけ》

一年にたった一回だけですが、世界中のほぼすべての人が0時に日付が変わる夜を正確に意識する日があります。

それはお正月です。Happy New Year!!(@^^)/