6月6日(土)夜半~朝にかけて半影月食、6月21日(日)に部分日食が見られる
まずは半影月食から
6月6日(土)の半影月食
見頃はほとんど明け方近くになってしまうのですが半影月食が観測できます。
しかし、一般的な月食とは違ってボーっしていると気が付かないくらいなので、熱心な人向けです。
しかも、今回は食の最大時間に全国的に天文薄明が始まっているので東側の地域になるほど変化の様子を確認するのは難しいかもしれないです。
でも遠出する必要はないし、家の近くで楽しめるイベントとして試しに見てみるのもいいかもしれないですね。
ハデなイベントじゃないけど、タイミングよく金曜~土曜にかけての夜だし、こういうのもあるんだ的な発見も面白いかもしれないです。
望遠鏡も何も要りません。
(土曜~日曜の夜ではないのでウッカリ間違わないように気を付けてください)
始まり :2:45
食の最大:4:25
終わり :6:04
詳しい仕組みなどは国立天文台のサイトを参照してください。
写真は2018年1月31日の半影食の時に撮影した食の最大の様子です。
満月の月の左下がうっすらと影になっています。
写真の解像感が若干不自然なのは、薄曇りの状況での雲越しの撮影で無理やりシャープネスをかけたせいです。
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse.html
タイムテーブルなど詳細 「アストロアーツ」より
6月21日(日)の部分日食
さて、こっちの方がインパクトが強いですね。
全国で見られて、太陽の欠け方は西に行くほど大きくなります。
始まり:最も早い<那覇>15:59~ 最も遅い<札幌>16:12~
欠け方:札幌18%、東京36%、京都42%、福岡52%、那覇80%(面積比)
欠け方が大きい那覇が最も早い時間に始まって、最も遅い時間に終了します。
各地の欠け方やタイムテーブルは国立天文台のサイトを参照してください。
「国立天文台」より
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2020/06-topics03.html
日食グラスは早めの準備を。日食グラス以外のモノを使っての観測は厳禁!
肉眼での観測にあたって、下敷きやサングラス、溶接マスク、などは絶対に使用しないでください。
太陽を見る観測で使っていいのは専用の日食グラスのみです。
これは鉄則として覚えておいてください。
あと、曇りの日だった場合、雲越しだから安全ではないので、これも注意してください。
写真をやっている人は「NDフィルターなら大丈夫!」と思う人がいるかもしれないですが、太陽眼視用として作られているものではないのでNGです。
また日食グラス越しに双眼鏡で覗くのもNGです。集光力が増すので日食グラスの使用想定以上の強い光になってしまって危険です。
毎回、日食グラスはイベント直前に品薄や品切れになることが多いので早めに買っておくことをお勧めします。(既に売り切れもあります)
写真撮影に関して
日食撮影で減光用に使用するフィルターはバーダー社(ドイツ製)のアストロソーラーフィルターが一番安心できると思います。
自分も2012年の金環日食の撮影にはアストロソーラーフィルターを使用しました。
金環日食(今回はこうならないです)
今回は高知が食の最大値でこの写真くらいの欠け方で、大阪だともう少し欠け方が少ないです。
キャップみたいに被せられる自作キット
フィルター直径79㎜ペーパ―マウントタイプ
フィルター直径60㎜ペーパ―マウントタイプ
※ここに載せたアストロソーラーフィルターは肉眼・撮影両用のND5タイプですが、撮影専用のND3.8もあります。ND3.8のアストロソーラーフィルターは肉眼観測には使用できません。
ミラーレスカメラでの日食撮影について
構造上ミラーがないということはセンサーの上を覆うものがなく、レンズから入った光がそのままセンサーに直結します。
そのため、基本的にアストロソーラーフィルター等を使用してもミラーレスカメラでの日食撮影はおすすめしません。
自分で直接確認したことはないのですが、屋外での逆光撮影が好きな人がミラーレスカメラで逆光撮影を繰り返しているうちにセンサーや周辺部品に焼けや溶けが起こったという話は散見しているので、やはりミラーがないミラーレスカメラでの日食撮影は避けた方が無難と言えると思います。
そういや、ここ数年の日食、月食関係ってほとんど休みの日になっていませんでしたっけ?
次回、日本全国でまともに見える日食は、北海道で金環日食となる10年後の2030年6月1日になります。
2023年にごく小さな部分日食が四国南部や九州南部のなど一部地域で観られますがホントに小さいです。
天気がよければチャンスをお見逃しなく!