大阪(関西)をもっと住みやすい街にする簡単な方法がひとつある。
それは交差点の信号の時間を短くすること。
〔今回の記事を読む時間 約5分〕
東京に居住していたことのある人で大阪(関西)に移ってきた人は、たいていコレを感じていると思うんですが。
関西ってひとつの信号の時間が長いですよね...
僕は東京で10年近く仕事をして大阪に帰ってきてからもう10年以上経ちますが、いまだに関西の信号の長さには慣れません。
もともと関西人なのに...
そしてこの信号の長さは渋滞中の車の流れや、渋滞の収束と密接な関係がある。
A/Bの道路がどちらも同じ規模・交通量の道路だった場合
《東京》道路A/Bに歴然とした時間差がなく信号が小まめに切り替わる(上と同じ)
《大阪》東京と比較すると、どちらの信号も長い
特に顕著なのが、関西方式では図のように明確に主線(A)・副線(B)と区別される交差点の信号では複線の赤信号がメチャクチャ長い。
これがどういうふうに渋滞に影響するかというと。
図の赤矢印⤴⤵は「道路B」からの右折車の流れを表しています。
この右折車の流れを『Y』と表します。
例えば、「道路B」で、先頭で並ぶ車に右折車が多かった場合、信号が青でも右折車が交差点を右折通過するまで後ろの車はふさがってしまう。
この現象は「道路B」に多少の右折ポケット(右折車のみが待機する小スペース)があっても状況はほとんど変わらない。
Yの流れを「道路A」に置き換えても結果は同じ。
「道路A」に右折レーンがあっても渋滞時には右折レーンよりずっと手前で渋滞してしまっているからだ。
結果的に右側車線が右折車詰まりの車線となり、加えて左側車線は直進車のみだといいが、左折車が横断歩道を渡る歩行者待ちになると左側車線も詰まってしまう。
つまり右折車の詰まりは交差する両方の車線のすべての進行方向の道路のつまりに影響する。
そうこうして渋滞の時間を過ごしているドライバーはイライラして信号が赤に変わっても無理やり交差点に頭を突っ込む車が増える。
頭を突っ込んだ車が邪魔になって、今度は直進車や左折車の流れを邪魔する。
ビッ!ビッ!ビーッ!!(笑)という悪循環。
この現象を解消する解決策はたったひとつ。
東京方式のように交差する道路の規模・交通量に関係なく信号の切り替わるタイミングをこまめにして、右折車(Y)の流れをスムーズにする。
これは物理面・心理面の両方で効果がある。
道路規模や交通量に従って信号のタイミングを決める関西方式は一見理にかなっているように思えるけど、実は何もいいことはない。
渋滞のキッカケを作りやすいし、渋滞が収束するのも遅くなる。
また信号が長いことは車への影響だけでなく歩行者にも影響し、信号のある場所以外で道路を横切ったりする行動を誘発する。
「じゃあ交差点の通行量など、個々の交差点の状況に応じてタイミングを最適化すればいいんじゃないの?」
それもアリに思えるが、実はこれもうまくいかない。
ひとつの交差点に限って近視眼的に見るとイケてるかもしれない。
でも道路は交差点が連続してネットワークになっているものなので、ソコソコの交通量がある状況では交差点によって信号の長さに差があると詰まりの原因になる。
実は関西の交通行政は首都圏に比べるとかなり遅れている。
なぜそうなのかは不明。
昔は関西のほうが交通行政が進んでいると言われていたけど、そんなことは昭和40年代くらいまでの話。
なんで関西の信号のタイミングはいまだに東京方式を採用しないのかな...?
単なる過去の執着とか、もしかして東京への敵愾心!?
いいことはどんどん取り入れようよ! そこからさらに先を目指す。
それでこそ大阪!!
こんなブログもやってます。